織物は織機にかけるまでもいくつかの工程があり、意外にも手のかかる仕事です。スーツやネクタイの芯地、自動車・航空部品、柔道着など多品種の織物を手掛ける東洋織布で1本の糸が布になるまでを追ってきました。
織物の仕組みの基本は、たて糸(経糸)の間を水平方向によこ糸(緯糸)が往復して出来上がります。手織りも機械織もこの基本は変わりません。
紡績工場から届いた糸は
織物の風合いによって糸を合わせる「合糸(ごうし)」
糸に撚りをかける「撚糸(ねんし)」
たて糸を均一に道具に巻き上げる「整経(せいけい)」(機械織の場合3000〜4000本の糸が均一に整えられます) を経て、織機にかける準備ができます。
整経の糸を一本ずつ、織機の「綜絖(そうこう)」に通していきます。綜絖によって様々な織が生まれます。
いよいよ「織(おり)」ます。
織上がった生地は「検反(けんたん)」して出荷されます。
知多は泉州(大阪府南部)、遠州(静岡県西部)に並ぶ3大木綿産地のひとつに数えられます。
東洋織布は創業70年あまり。知多産地では新しい織元ですが、シャトル織機もあれば最新のエアジェット織機もあり、またクライアントのニーズに合わせて他産地の織物も織機ごと受け継ぐ懐の深い会社です。